コツやテクニック

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どうしたらきれいな商品撮影ができるか・・・?
商品撮影のコツとテクニックをご紹介いたします。

商品写真どっとコム、フォトグラファーの表(おもて)です。
ここでは、どうしたらきれいな商品撮影ができるのか。撮影のコツとテクニックをご紹介いたします。

本格的な商品撮影は機材もテクニックも奥の深い物ですが、今回は一般の方でも簡単に撮影できるように、できるだけシンプルな撮影方法にいたしました。

被写体は、ケーキです。
ケーキのような食品を撮影する際に、おいしく見えるような撮影方法をご紹介いたします。

目次

1,今回の照明機材について

以前にもお伝えいたしましたが、商品撮影にとって最大の課題はライティングといえます。
商品撮影のコツは、ライティングのテクニックにあります。
ライティングがきれいかどうかで写真の善し悪しは決まってしまいます。
ライティングに使用します撮影用の照明には様々な種類がありますが、
まずはどんな照明があるかをご紹介し、今回の撮影に使用する照明についてご説明いたします。

●自然光照明
最初に、照明と言えないかもしれませんが、太陽で照明するという何も機材がいらない自然光撮影があります。
自然光はうまく使用しますと大変きれいでナチュラルな写真を撮影できます。
私はスタジオ内での撮影でも太陽光をイメージしてライティングする場合もあります。
しかしながら、自然光は簡単そうですが光を見る目や経験が必要で、きれいな写真にするには、コツやテクニックを要します。
さらに天気や、時間により光り環境は刻々と変化するため、いつも同じ環境で撮影することがなかなか難しく、商品撮影のように繰り返し同じ光環境を要求される物撮りには不向きです。

●ストロボ照明
次に、私がスタジオ内でいつも使用している照明の「ストロボ」があります。
光の質がきれいで様々な調節ができるためプロにとってはメジャーな照明です。
カメラに内蔵されているフラッシュと同様で瞬間的にパッと光るため肉眼ではどんな光が商品に当たっているかを確認できません。
また、使用には様々なテクニックが必要ですので少々敷居が高いと思われます。
さらに少々高価な照明ですので本格的な撮影向きと言えます。

●定常光照明
定常光とは、蛍光灯などのように常に光っている照明のことです。
定常光照明にも様々な種類があります。
蛍光灯、電球、ランプ、LEDなどが代表的ですが、その中で今回の撮影に使用するのは、LED照明です。
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今回の撮影に使用するのは、LED照明です

なぜ、この照明を選択したかといいますと

■ ストロボのような閃光ではありませんのでどんな光が商品に当たっているかを肉眼で確認できる。
■ LEDなので小型、軽量、また高温にならないため取扱いが簡単。
■ 撮影に際しては、カメラの露出設定をオートで使用できる。
(明暗の調節は、撮影した写真の仕上がりをみて、露出補正の+ーで調節するのがコツです。)
■ 光の色温度(光には色があります。電球は黄色をしているのはおわかりだと思います。)が太陽光に近い。
(撮影時は、部屋の照明をOFFにしてミックス光にならないようにします。)
■ 比較的安価で購入できる。

といった理由からです。今回使用した機材は、
LED照明1体、照明用のスタンド、カメラ、三脚、白ボード(光を反射させるレフ板)、下地のボードだけです。
大変シンプルな機材ですが、これでどのくらいきれいな写真が撮れるかのコツとテクニックをご紹介します。

2,照明の変化をテスト

商品撮影のコツは、ライティングのテクニックにあると申しましたが、照明の変化により写り方がどのように変わるのかテストしてみます。
まずは、どんなセットで撮影しているかを写真でご覧ください。
カメラ側のすぐ横から照明して撮影してみました。

カメラ側のすぐ横から照明して撮影

この方法で撮影すると以下の写真ようになりました。

カメラ側のすぐ横から照明して撮影

ご覧の通り、この写真ですとカメラの内蔵ストロボで撮影したのとあまり変わりません。
正面から光で押さえ込んだようなフラットな仕上がりで立体感がなく、あまり美味しそうには見えません。
この写真では、お客様に買っていただけないでしょう。

次に、照明の位置を移動して真横から照明してみます。

照明の位置を移動して真横から照明

照明の位置を移動して真横から照明

先ほどよりは、陰影が付き立体的に見えるようになりました。
ただ、プリンの表面がベタッと沈んでしまっていて「シズル感」がありません。
(シズル感とは、食欲や購買意欲を刺激するような食品の活きの良さや瑞々しさと言った「おいしそうな感じ」のこと。)

そこで、プリンの表面に照りを入れるために照明を移動し、真後ろから照明してみました。

真後ろから照明

真後ろから照明

今度は、プリンの表面には照りが入りましたが、反射が強すぎてギラギラとした写真になりました。
ここまで照明の変化によって写り方がどう変わるかテストしてきましたが、なかなかきれいな照明が見つかりませんでした。

3,商品撮影のコツとテクニック

それでは、ここからは本題のきれいな商品撮影のコツとテクニックをご紹介します。
今までのライティングのテストを踏まえ、照明の位置を斜め後ろから半逆光で当てます。
この「半逆光」で照明することが商品撮影にとって重要なコツです。
以下の写真をご覧ください。

「半逆光」で照明することが商品撮影にとって重要なコツ

「半逆光」で照明することが商品撮影にとって重要なコツ

ご覧の通りで、プリンの表面にはほどよい照りができました。
しかしながら、手前部分の影が強くてまだ汚い印象が残ります。これでは完成とはいえません。

そこで、手前の影を明るくするために白のボードを使用します。
半逆光からの照明を反射させ影の部分を起こします。この白ボードをレフ板と言います。
この「レフ板」で影をコントロールするのが商品撮影の重要なテクニックです。
こうすることで、シンプルなセットでもシズル感のある商品撮影が可能になりました。

シンプルなセットでもシズル感のある商品撮影が可能

シンプルなセットでもシズル感のある商品撮影が可能

4,購買意欲を高める商品撮影

今まで、商品撮影のコツとテクニックをご紹介してまいりましたが、ここでは、さらに購買意欲を高めるためのコツとテクニックをご紹介いたします。
それは、ストレートな商品撮影以外に「バリエーション撮影」をすることです。

■ アップで目を引きつける
今までは、商品の全体をフレームに入れた説明的な写真でしたが見せたいポイントにグッと寄ってアップの写真にします。
この写真によって、商品のおいしさが倍増します。

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■ シチュエーションを演出する
一般的な商品写真に加えて、背景を演出したイメージ写真にします。
パンフレットやネットショップですと最初に出てくるような写真です。
この撮影は、下地を変え置物を配置しただけで、ライティングは変更していません。

下地を変え置物を配置しただけ

下地を変え置物を配置しただけ

5,まとめ

いかがでしょうか。
今回は、商品撮影のコツとテクニックをご紹介いたしました。ポイントをまとめますと、

  •  「半逆光」で照明する
  •  「レフ板」で影をコントロールする
  •  「バリエーション撮影」をする

といったことが重要になります。
今回は、ちょっとしたコツとテクニックで一般の方でもプロ並みの商品撮影ができることをご紹介いたしました。

ご不明な点やご質問などがございましたらご遠慮なくご連絡ください。
これからも商品写真どっとコムをよろしくお願い申し上げます。

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